武田徹×新雅史×中沢明子×日比谷尚武 メディア分析ラボ #16 「なぜ日本人は忘れやすいのか」

武田徹×新雅史×中沢明子×日比谷尚武
メディア分析ラボ #16 「なぜ日本人は忘れやすいのか」

2018年10月5日
場所:Sansan

メディア分析ラボ #16を開催。
お題は「なぜ日本人は忘れやすいのか」。

今回は準備時間に余裕あったこととあり、
事前の楽屋打ち合わせにしっかり参加し、
前提を丁寧に理解して臨めたのと、
本番中も議論の流れを速記して咀嚼しながら進行できたので、自分としてはスムーズに理解しながら楽しむことができましたよ。

本番前の打合せを踏まえて作った要点リストはこちら。
触れてない部分もありますが、まんま記載しておこう。

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1.扱えない話題と忘却の違い
沖縄の基地に関する議論の扱い
震災/原発について

2.話題形成と人間関係
積極的論点外し
同質性の高い空間における「挨拶」の意味
「敵じゃない」メッセージの必要性
その弊害としての「忘却」の散在か?

3.家族と「話題」
シェアハウスにおける「自然発生的役割」
「議論し、是非を問う」行為の辛さ

4.「忘却」なのか
本当に忘れているのか?
連発するイシューと「答え」を出す余裕のなさ
「記憶の差」
慣れと耐性の問題
ネットによる「可視化」と「忘却」の発見
「集合的な記憶」の規模の変化
「記憶の外部化」ネットからコミュニティに

5.いかに怒るべきか
「xxx問題」に怒るひとたち
感情化する社会
「謝ること」を求めてはいけない
「解決しない着地」の危うさ
「社会学」「歴史」の根底にある批判的観点

6.議論の臨み方
「ロジカルな議論」と「過剰な行間読み」
議論より承認欲求、接続合理性
全員一致主義的な社会


【開催概要】

■タイムテーブル
19:00 開場
19:30 開演

■テーマ「なぜ日本人は忘れやすいのか」

<パネリスト>
・ジャーナリスト・評論家 武田徹氏
・東洋大学助教 新雅史氏
・ライター・出版ディレクター 中沢明子氏
<司会進行>
・Sansan名刺総研所長 日比谷尚武


■パネリストプロフィール

◯武田 徹(たけだ とおる)
1958年生まれ。ジャーナリスト・評論家。東京大学先端科学技術研究センター特任教授、恵泉女学園大学教授などを歴任。国際基督教大学大学院修了。メディアと社会の相関領域をテーマに執筆を続け、メディア、ジャーナリズム教育に携わってきた。2000年『流行人類学クロニクル』(日経BP社)でサントリー学芸賞受賞。
著書に『偽満州国論』『「隔離」という病』(中公文庫)、『殺して忘れる社会』(河出書房新社)、『戦争報道』 (ちくま新書)、『原発報道とメディア』(講談社現代新書)、『原発論議はなぜ不毛なのか』『私たちはこうして「原発大国」を選んだ―増補版「核」論』(中公新書ラクレ)、『暴力的風景論』(新潮社)、『NHK問題——二〇一四年・増補改訂版』(KindleDirectPublishing版)等多数がある。
Twitter:@takedatoru

◯新 雅史(あらた まさふみ)
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学(社会学)。専攻は産業社会学・スポーツ社会学。著書に、初の単著にして2012年5月の刊行以来版を重ねている『商店街はなぜ滅びるのか―社会・政治・経済史から探る再生の道』(光文社新書)、女工たちのレクリエーションが東京オリンピックのヒロインを産むプロセスを描いた『「東洋の魔女」論』(イースト・プレス)がある。ほか共著に『大震災後の社会学』(遠藤薫編著、講談社現代新書)、『現在知vol.1郊外その危機と再生』三浦展・藤村龍至編、(NHKブックス)などがある。

◯中沢 明子(なかざわ あきこ)
1969年東京都生まれ。ライター、出版ディレクター。女性誌、ビジネス誌など幅広い媒体でインタビュー、ルポルタージュ、書評を執筆。延べ2000人以上にインタビューし、雑誌批評にも定評がある。得意分野は消費、流行、小売、音楽。著書に『埼玉化する日本』(イースト・プレス)、『それでも雑誌は不滅です! 』(朝日新聞出版)、共著に『遠足型消費の時代』(朝日新聞出版)、プロデュース本に『ケチケチ贅沢主義』(mucco/プレジデント社)、『深読みフェルメール』(朽木ゆり子+福岡伸一/朝日新聞出版)などがある。

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